
「決済前日の夜に、電卓をたたきながら日割り計算をしている」
「売主負担の日数が1日ズレていて、決済当日に司法書士さんの前で修正した」
「4月起算で1月引渡し…新年度分ってどうするんだっけ?」
固定資産税・都市計画税と管理費の清算は、金額は小さくても「間違えると信用を一気に失う」やっかいな作業です。お客様は1円単位の数字を見ています。そして決済の場では、やり直しのきかない一発勝負です。
この記事では、引渡日と税額を入れるだけで、固定資産税・都市計画税・管理費等の日割り清算から領収書まで1枚で自動作成できるExcelテンプレート「清算書 v3」を無料で配布します。あわせて、お客様に「この担当者なら安心だ」と思っていただくための清算の説明のコツも解説します。
- 清算書・領収書を1枚で自動作成できる無料Excel(登録不要)
- 1月起算・4月起算どちらにも対応した使い方5ステップ
- 「4月起算×1〜3月引渡し」など、現場で間違えやすい3つの落とし穴
- 決済当日に揉めないための清算の説明のコツ
清算書v3でできること|3分でわかる全体像
清算書v3は、不動産売買の決済時にやり取りする「固定資産税・都市計画税」と「管理費・修繕積立金等」の清算金を計算し、そのまま領収書まで発行できるA4縦1枚のExcelテンプレートです。これまで別々だった「1月起算版」と「4月起算版」を1つにまとめ、現場で迷いやすいケースの自動判定も加えました。

現場の「面倒」と「怖い」を消す7つの自動化
| 自動化ポイント | 現場でのメリット |
|---|---|
| ① 起算日は1月・4月を選ぶだけ | 引渡日を入れると起算年も自動計算。関東式・関西式どちらの取引にも1枚で対応 |
| ② 負担日数を自動カウント | 「引渡日は買主負担」のルールで計算。1日ズレのミスがなくなる |
| ③ うるう年を自動判定 | 365日/366日の切り替えを考えなくていい |
| ④ 新年度分を自動追加 | 4月起算×1〜3月引渡しのとき、新年度分(全額買主負担)を自動で計上 |
| ⑤ 端数処理を選べる | 切捨て・切上げ・四捨五入を選択。注記の文言も自動で切り替わる |
| ⑥ 管理費は「次月分」にも対応 | 引落しの解除が間に合わないときの翌月分清算もワンタッチ |
| ⑦ 領収書まで自動転記 | 清算金の合計・但し書き・日付が領収書に反映。手書きの転記ミスなし |
引渡日が起算期間の外だったり、存在しない日付(2月30日など)を入れると「⚠ 引渡日エラー」と表示されます。計算前に入力ミスに気づけるので、そのままお客様に出してしまう事故を防げます。
テンプレートの基本仕様
| 書類名 | 固定資産税・管理費等の清算書(領収書つき) |
|---|---|
| バージョン | v3(1月起算/4月起算を統合) |
| ファイル形式 | Excel(.xlsx)/マクロなし |
| 用紙 | A4縦 1枚(印刷・PDF保存に対応) |
| シート構成 | 「FM」(入力用の白紙)と「入力例」の2シート |
| 入力できる筆数 | 土地・家屋あわせて6行(種類は土地/家屋を入力) |
| 管理費等の内訳 | 管理費・修繕積立金+その他2項目(自治会費・インターネット代など) |
| 料金・登録 | 無料・登録不要 |
清算書v3を無料ダウンロード
下のボタンからすぐにダウンロードできます。メールアドレスの登録などは一切不要です。まずは印刷イメージを見たい方は、PDFの見本もどうぞ。
\ 決済前日の残業を、今日で終わりに /
PDF見本:入力例を見る|白紙を見る
※自社ロゴ・会社名を入れたい方は編集制限なし版をご覧ください
ご利用にあたって:計算式の誤消去・改変防止のため、無料版はシート保護をかけています(入力セルのみ編集できます)。ご利用は1名・自社業務の範囲でお願いします。ファイルの再配布・転売は禁止です。共有したい場合はこのページのURLをお伝えください。計算結果は必ずご自身でご確認のうえ、自己責任でご利用ください。
清算書v3の使い方|5ステップで完成
入力するのは薄い黄色のセルだけです。それ以外は自動で計算されます。「入力例」シートで動きを確かめてから、「FM」シートに本番の数字を入れるのがおすすめです。
お客様の宛名・物件名・所在を入れたら、お引渡し日を入力し、起算月を「1」か「4」から選択します。起算年は引渡日から自動で決まります。地域の慣習や売買契約書の定めに合わせて選んでください。
公課証明書(または納税通知書・課税明細書)を見ながら、土地・家屋ごとに所在地番・固定資産税・都市計画税を入力します。小計の100円未満は自動で切り捨てられ、合計額が計算されます。

新年度の税額がまだ出ていない時期は、「前年度税額で清算(差額精算なし/あり)」を選択します。清算書にお客様向けの注記が自動で入ります。端数処理(切捨て・切上げ・四捨五入)もここで選べます。
マンションの場合は、管理費・修繕積立金・その他の月額と、「前月20日に口座振替」のような支払タイミングを入力します。引落しの解除が間に合わないときは「次月分」を選ぶと、翌月分も清算金に加わります。戸建てなど管理費がない場合は「清算なし」を選択します。

清算金の合計・日付・但し書きは領収書に自動で転記されます。必要に応じて管理番号と売買契約日を入れ、印刷したら売主様に住所・氏名の記入と押印をいただけば完成です。

決済で慌てない!清算の基本と3つの落とし穴
ツールが計算してくれても、「なぜこの金額になるのか」を説明できるかどうかで、お客様の安心感はまったく変わります。ここでは、お客様から質問されても困らないための基本を整理します。
そもそも、なぜ固定資産税を清算するの?
固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点の所有者に1年分が課税されます。年の途中で売却しても、その年度の納税者は売主のままです。そこで、引渡日を境に「売主が持っていた期間」と「買主が持つ期間」で税額を日割りし、買主負担分を売主へ支払う、という清算が慣行として行われています。
この清算は法律で決められたものではなく、売買契約での当事者間の取り決めです。起算日や清算方法は、必ず売買契約書の条文・特約と一致させましょう。
落とし穴① 1月起算と4月起算で金額が変わる
起算日は関東では1月1日、関西では4月1日とするのが一般的です。同じ引渡日でも、起算日が違えば負担日数も清算金も変わります。他エリアの業者さんとの共同仲介では、最初に起算日をすり合わせておくのが鉄則です。

落とし穴② 4月起算×1〜3月引渡しの「新年度分」
4月起算で1〜3月に引渡しをする場合、引渡し時点ですでに次の1月1日を迎えているため、新年度(4月〜翌3月)の税金も売主に課税されます。この新年度分は全期間が引渡し後なので、全額を買主負担として清算するのが一般的です。ここを見落とすと、売主様が1年分を丸ごとかぶることになり、後から大きなトラブルになります。
清算書v3は、このケースを自動で判定し「③新年度分」として清算金に加算します。新年度の税額が未確定の時期は、前年度税額をもとに計算する旨の注記も自動で入ります。
落とし穴③ 税額が確定する前の決済
新年度の公課証明書は、多くの市町村で4月1日から(東京23区は6月1日から)発行されます。それより前の決済では前年度の税額で清算するのが一般的ですが、確定後に差額を精算するかどうかで、後日のやり取りが発生します。
後日の差額精算を防ぐには、売買契約書に「前年度の税額で清算し、確定後の差額精算は行わない」旨の特約を入れておく必要があります。清算書の注記と契約書の特約が食い違わないよう注意しましょう。
管理費は「前月引落し」が多いことに注意
マンションの管理費・修繕積立金は、当月分を前月に口座振替する管理会社が多くあります。つまり引渡月の分は、すでに売主が1か月分を支払っている状態です。そのため、引渡日以降の日数分を買主から売主へ戻す形で清算します。さらに、売主口座の引落し停止が翌月分に間に合わない場合は、翌月分も買主から売主へ清算しておくと、後からの返金の手間がなくなります。
清算書を「信頼を勝ち取る道具」に変える3つの説明ポイント
清算金は数万〜数十万円と、決済全体から見れば小さな金額です。それでも、決済当日に初めて聞く出費は、お客様にとって「聞いていない」お金になります。逆にここを丁寧に説明できる担当者は、紹介やリピートにつながる信頼を得られます。
- 契約時に「概算の清算書」を見せる:決済日の目安で一度計算して渡しておけば、当日のサプライズがなくなり、資金準備の相談もスムーズです。
- 「引渡日は買主様のご負担」を一言で説明する:「鍵をお受け取りになる日から、買主様の持ち物になるためです」と理由を添えるだけで、1日分の差に納得感が生まれます。
- 特約と注記をセットで説明する:「前年度の税額で清算し、確定後の差額精算はしません」を、重要事項説明・契約・決済の3回、同じ言葉で伝えると、後日の問い合わせがぐっと減ります。
「決済当日に揉めない」清算金の説明トーク全文
このテンプレートを使って、契約時・決済前日・決済当日のそれぞれでお客様に何をどの順番で話すか。「新年度分って何?」「なんで売主に払うの?」と聞かれたときの答え方まで、具体的なトーク例をまとめています。
自社の書式として使いたい方へ|編集制限なし版(STORES)
無料版は計算式を守るためにシート保護をかけています。「自社のロゴや会社名を入れて、自社の正式な書式として使いたい」「筆数を増やしたい」という方には、シート保護なしの編集制限なし版をSTORESでご用意しています。
| 無料版 | 編集制限なし版 | |
|---|---|---|
| 自動計算(日割り・新年度分・うるう年) | ◯ | ◯ |
| 領収書への自動転記 | ◯ | ◯ |
| 自社ロゴ・会社名の差し込み | - | ◯ |
| レイアウト・文言の変更 | - | ◯ |
| 行の追加(筆数の追加など) | - | ◯ |
| 計算式の確認・編集 | - | ◯ |
お客様に渡す書類が自社の書式でそろうと、それだけで会社としての信頼感が変わります。資金計画書・領収書・清算書を同じデザインでそろえたい方にもおすすめです。
\ ダウンロード後すぐに使えます /
ほかの不動産業務テンプレートもスモエク STORESで販売中
よくある質問
- 土地が7筆以上ある場合はどうすればいいですか?
-
無料版の入力欄は6行です。7筆以上の場合は、同じ種類(土地/家屋)の筆を合算して1行にまとめて入力するか、行を追加できる編集制限なし版をご利用ください。
- 清算金の領収書に収入印紙は必要ですか?
-
領収書を発行するのは売主様です。売主様が個人で、事業と関係のない自宅などを売却する場合は、営業に関しない受取書として印紙は不要です。売主が宅建業者などの法人・事業者の場合は、受取金額が5万円以上で印紙が必要になります。判断に迷う場合は税務署などにご確認ください。
- 起算日は1月と4月、どちらを選べばいいですか?
-
売買契約書に定めた起算日に合わせてください。関東では1月1日、関西では4月1日とするケースが多いですが、会社や取引によって異なります。共同仲介の場合は、相手方の業者さんと事前にすり合わせておくと安心です。
- 戸建てで管理費がない場合も使えますか?
-
使えます。管理費等の欄で「清算なし」を選ぶと、固定資産税・都市計画税だけの清算書になり、領収書の但し書きも自動で切り替わります。管理費の清算を別の書類で行う場合は「別紙参照」を選んでください。
- 同僚や他店舗にファイルを配ってもいいですか?
-
ファイルの再配布・共有はご遠慮ください。ご紹介いただける場合は、このページのURLをお伝えいただけるとうれしいです。
決済準備にあわせて使いたい関連ツール
- 固定資産税・都市計画税の清算計算(Webアプリ):スマホでその場で概算したいときに
- 諸費用計算書(購入):清算金を含めた諸費用の全体像を説明するときに
- 引渡しまでの流れ確認表:決済までの段取りをお客様と共有するときに
- 手付金の領収書:契約時の領収書もスモエクの書式でそろえたい方に
まとめ|清算は「正確さ」と「説明」で信頼に変わる
固定資産税・管理費等の清算は、決済のたびに必ず発生する、地味だけれど間違えられない作業です。清算書v3を使えば、日数のカウント・うるう年・起算日の違い・新年度分・領収書の転記まで、ミスが起きやすい部分をまとめて自動化できます。
浮いた時間は、お客様への説明に使ってください。正確な数字と丁寧な説明がそろったとき、清算書は「ただの計算書」から担当者への信頼を生む1枚に変わります。